長谷寺と言えば、長谷寺式十一面観音菩薩像が非常に有名です。

奈良市街地からは若干遠いですが、桜井市や室生寺に近いので、まとめて訪れるとよいと思います。

今回の奈良旅行では、室生寺に行った帰り道に長谷寺を訪れることにしました。

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室生口大野駅から長谷寺駅へ

今回は奈良市街地から直接長谷寺へは行かず、室生寺に行った後、室生口大野駅に戻り、そこから長谷寺に向かいました。

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なお、室生口大野駅からは早朝など一部を除き急行しか止まりません。

そして、長谷寺駅には急行が止まりません。

ですので、室生口大野駅からはまず急行に乗り、いったん榛原(はいばら)駅で降りて各停に乗り換える必要があります。

長谷寺駅~長谷寺参道~長谷寺

長谷寺駅で下車すると、こんな立派な石碑が出迎えてくれます。

歓迎の門をくぐって、石段を降りていきます。

いきなりボロボロで、インパクトのある景観です。安全第一のガードフェンスが置かれているのがなんとも言えません。

広さのわりに妙に遊具の多い公園です。

緑色のシートは雨漏り防止のためでしょうか。

全体的に、なんと言うか、時が止まった雰囲気をかもし出しています。

ずっとまっすぐ行って突き当たりを左に曲がり、さらに進みます。

長谷寺にもゲストハウスがあったのですね。奈良市街地には多いようですが、この辺では珍しいかもしれません。

室生寺・長谷寺や、桜井方面を観光するにはちょうどいいと思います。

さらに進むと、道路の向こうに赤い橋の欄干が見えます。

川にはカモがいます。

突き当たりを右折します。まだ結構あります。

やはりまだ表参道感は出ていません。

途中で長谷山口坐神社なる神社があります。

水路の大部分は被せられて暗渠化されていますが、一部開いたところもあります。雰囲気がありますね。

みやげ物屋のような店舗が並んでいますが、閑散としています。

赤い鳥居が見えてきましたが、長谷寺のものではありませんでした。長谷寺まではまだまだです。

突き当りを左折して、ようやく参道っぽくなってきました。

長谷寺にやっと到着

いよいよ長谷寺です。室生寺もそうですが、駅から遠いですね。

長谷寺仁王門は修理中のようです。

正月3ヶ日は拝観料無料なのだそうです。私は知らずに来たので、ちょっとしたボーナスだと思いました。

仁王像です。仕方ないのでしょうが、金網に囲われています。

有名な登廊です。

冬の長谷寺は牡丹が有名です。一つ一つ藁の屋根を掛けられていて、大切に育てられています。

なかなかユニークな姿ですね。

さらに登廊を昇っていきます。

途中、蔵王権現が祀られていて、権現様の持ち物である、大きな石の三鈷杵が置かれています。

写真では分かりにくいですが、かなり大きいです。乳幼児くらいのサイズはありそうです。普通の人にはまず持ち上げられないはずです。

さらに昇って、ようやく本堂にたどり着きました。

この通路の先の右手にご本尊の十一面観音菩薩像がいらっしゃいます。撮影禁止なので画像はありませんが、とにかくデカいの一言につきます。

ちなみにこの十一面観音菩薩さまは、直立不動で右手に錫(つえ)を、左手に蓮の花を差した水瓶を持った姿をなさっています。

この姿の十一面観音は「長谷寺式」と呼ばれ、大変人気があったようで、全国各地にこの長谷寺式の十一面観音像がいらっしゃいます。

本堂の正面には清水の舞台のような張り出しがあります。

とても景色がいいです。

もっといろいろ回りたかったのですが、すでに4時を回っていて、時間が無かったのでここで引き返すことにしました。

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長谷寺駅への帰路

帰り道の途中で面白いものを見つけました。

橙と鏡餅の間にあるものは串柿というものです。平べったくされた干し柿が串刺しにされています。奈良(関西圏?)ではよく見かけます。

カリンの実がなっています。不思議な実の付き方ですね。

どんどん降りていきます。

長谷寺入口付近のみやげ物屋で、草餅と栃餅が売られていました。

草餅は他のみやげ物屋でも売っていて、どうやら長谷寺界隈の名物のようです。栃餅が珍しかったので、この店で買うことにしました。

店頭の生の餅の表面をこういう風に軽く焼いて出してくれます。美味しそうです。

カモは相変わらず優雅に泳いでいます。

もう日が暮れそうです。

長谷寺駅に戻ってきました。

ホームで電車を待ちながら、餅をいただきました。草餅の方は、草(よもぎ)の香りと、餡が甘すぎないのがよかったです。

栃餅の方は、栃らしい苦味がほんのわずかに感じられたのがよかったです。ただ、独特の香ばしい香りが感じられず、正直に言ってその点は期待はずれでした。

とは言え、栃餅と考えずに普通の餅と考えれば、普通に美味しかったです。

まとめ

室生寺周辺の集落や民家の雰囲気は、形容しがたい独特の清潔感が漂っていましたが、長谷寺周辺の雰囲気は庶民的と言うか、室生寺のそれとはだいぶ異なっていたのが印象的でした。

長谷寺には登廊や冬の牡丹や舞台からの景色など、見所はたくさんありますが、やはり圧巻はご本尊の十一面観音像です。その大きさには圧倒されます。

この長谷寺式の十一面観音は非常に人気があったようで、全国各地に広まりました。そして、今では全国のいたるところに「長谷寺」があり、そこには「長谷寺式十一面観音像」がいらっしゃいます。

たとえば、鎌倉の長谷寺・十一面観音菩薩像などが有名ですね。

それだけこの長谷寺の元祖の十一面観音像のインパクトが強かったということでしょうけど、実際に姿を拝見して納得でした。

仏像に少しでも興味のある人なら、絶対に外すことのできない仏像だと思います。

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