先日はじめてマラソンレースに出場しました。と言ってもフルではなく10キロです。
10キロではありますが、制限時間が70分以内(5キロ関門が35分以内)と、初心者にしてはわりとタイトなレースでした。
今回は初レースということもあり、記録のことは気にせず「リタイヤや失格をせずに完走すること」を目標として走ったのですが、幸いにも完走することができました。
タイムも1時間を切ることができ、自分としては上出来と言える首尾でした。
初レースを経験して、気づいたことをいくつか書いてみようと思います。10キロではありますが、ハーフマラソンやフルマラソンにも通じることだと思います。
1.出走前はみんな速そうに見える
とりあえず、初めてレースに参加する人あるあるだと思いますが、他の人たちがみんな速く見えます。走っているのを見たことがあるわけでもないのに、そう感じます。
自分が初心者で遅いランナーであることを自覚しているので、当然と言えば当然ですが、それ以外にも、彼らの「いでたち」が大きかったと思います。
どのようなレベルのランナーであれ、ほとんどの人がアンダーウェアを装着しており、靴も本格的な中~上級者用のシューズを履いていたりします。その格好だけでとても速そうに見えてしまうから不思議です。
それに引き換え、私は10年以上も昔に買った、よく分からないメーカーの半袖のメッシュ素材のウェアとハーフパンツ、そしてアシックスの3000円台(たぶんモデル落ち)の初心者用ランニングシューズという、いかにも初心者まるだしのいでたちでした。
後でも触れますが、当日は天候不順で、気温が低かったということもあり、これからレースに参加しようと考えているあなたには、アンダーウェアを買うことを強くおすすめします。
2.景色が違う
マラソンでは、普段は自動車が走行する公道のど真ん中を走ります。そのため景色が違います。
車を運転しているときに見る景色とも違います。景色の流れて行くスピードはもちろんですが、「箱の中で座っているだけの状態」と「全身で運動している状態」で見る景色はやはり違います。
ある程度の距離になると人がばらけてくるので、5車線や6車線のだだっ広い公道のど真ん中を、自分ひとりが走っている状態になります。
両脇に並ぶ銀杏並木と応援の人たちが、すべて自分のために存在しているという、一種の「主人公になったような感覚」に陥ります。
3.応援の存在は大きい
私は、テレビでマラソンや駅伝の中継を見ているときはいつも、応援の人たちを不思議に思っていました。
テレビで観れば注目のランナーをずっと追いかけられるのに、なぜあの人たちは、わざわざ応援しに行くのだろう?
ずっと伴走するのでもない限り、ランナーを見ることができるのは一瞬です。自分の知り合いだとか、ファンの選手だとか、そういう目当てのランナーが過ぎ去ってしまえば、手持ち無沙汰になるだけなのでは?素朴にそう思っていました。
しかし、走者の立場から見れば、応援の人たちの存在はとても大きいことが、今回走ってみてよく分かりました。
畑で作業をしていた見ず知らずの農家のおっちゃんや、自宅の前に出てきて旗を振っている親子連れや、演奏をしている子供たちや、ユニフォーム姿のサッカー少年たち。
自分たち走者のために、わざわざ作業の手を止めて、家の外に出て、準備や練習をしてきて、一生懸命に応援してくれます。
私にはそんな余裕はありませんでしたが、他のランナーは彼らと言葉を交わしたり、手をタッチしていたりしました。
個人的には、地元の中学生らしき子供たちが、私が通りかかったときに、ちょうど私の好きな曲を演奏していて、かなりテンションが上がりました。
彼らが両脇からみんないなくなって、前のランナーの背中だけを見て黙々と走っている状態を想像すると、寂寥感ただようものになります。
逆に、応援する方も、一生懸命走っているランナーたちの姿に元気をもらうということがあるのだろうと、そのとき初めて気づきました。
4.後半でペースを落とす人が多い
実際のレースでは後半でペースを落とす人が多いです。
私は初レースということもあり、序盤は抑え気味に走りました。一番最後の方の集団で、周りに合わせて抜きも抜かれもしないくらいのペースでした。
初めてだと心臓がどきどきして、心拍数も高めになってしまうと思うので、最初は特に無理はしない方がいいです。
最初は最後尾に近い集団で、抜きも抜かれもしないペースでしたが、3キロを過ぎたあたりから、だんだん前のランナーを抜くことが多くなってきました。それからゴールまで、抜くことはあっても抜かれることはほとんどなく、最終的な順位は最初に比べるとだいぶ上がったはずです。
もし最初から飛ばしていたら、おそらく後半失速して、かなり順位を下げていたことでしょう。
はじめのうちは、まだ体力もあるし、テンションも上がっているので、思わず調子に乗って飛ばしてしまいそうですが、そこをぐっとこらえて、抑え気味にするくらいがちょうどよいと思います。
5.補給の飲み食いは要注意
途中で飲み物や食べ物の補給があります。私はこれで微妙に失敗しました。
前のランナーは、結構立ち止まって飲食している人がいましたが、私は時間が惜しかったので、走りながら摂取することにしました。
最初は飲み物を飲んだのですが、走りながらだとむせやすいです。また、食べ物は小さなおにぎりだったのですが、鼻腔の奥?に米粒が入って、呼吸が思い切り乱れてしまいました。
大勢に影響はありませんでしたが、かなり焦ることは間違いありません。初心者の人は走るのをやめ、歩きながら呼吸を整えてから、ゆっくりと飲食しましょう。ほんの数十秒程度の遅れにはなりますが、気にしないことです。
走りながら飲食するのは、初心者ランナーには想像以上に難しいです。
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