ダイエットの朝食にバナナを食べるという、いわゆる「朝バナナダイエット」。
その正しいやり方とコツや注意点、痩せる仕組み、実際の効果のほどは、どうなのでしょうか?
これから朝バナナダイエットを始めよう、もしくはやったことがあるけれど失敗した、という人は参考にして頂けると幸いです。
ダイエットの朝食にバナナ!【朝バナナダイエット】
まだ身体が目覚めきっていない朝に、消化の良いフルーツを摂ることは、健康な食生活やダイエットにとっても良いことです。
特に、バナナは食物繊維やビタミンB群、ビタミンC、マグネシウムやカリウム等を豊富に含み、栄養価も高いです。
そのため、ダイエットとして朝食にバナナだけを食べるという、いわゆる朝バナナダイエットという方法が編み出されました。
朝バナナダイエットの方法は単純明快です。
朝食にバナナを1~2本食べて水を飲む、これだけです。
昼食や夕食の制限は特にありません。
なんだか拍子抜けしそうですよね。
朝バナナダイエットの注意点
とは言え、朝バナナダイエットにも注意するべき点がいくつかあります。
・食べ過ぎは禁物
・1日の摂取カロリーと栄養のバランス
それぞれ見ていきましょう。
1.食べ過ぎは禁物
バナナのカロリーは、1本あたりだいたい80kcalくらいなので、あまり食べ過ぎるとダイエット効果が減少します。
バナナについては、カリウムやシュウ酸を豊富に含むため、摂り過ぎは高カリウム血症や尿路結石を引き起こす、という意見もあります。
ただ、確かにバナナはカリウムを豊富に含みはしますが、バナナ1本当たりのカリウム含量は300~400㎎で、カリウムの1日の摂取基準量は2000~2500㎎程度なので、よほど極端にバナナばかりを食べ過ぎたりしない限り大丈夫だと考えられます。
また、シュウ酸についてですが、未熟果のバナナには多く含まれるものの、成熟したものにはごくわずかしか含まれないため、こちらもよほど食べ過ぎない限りはそれほど気にすることはないでしょう。
とは言え、カロリーのこともあるので、1日に多くても3本くらいに留めておくのがよいと思います。
2.一日の摂取カロリーと栄養のバランス
朝バナナダイエットでよくある失敗は、昼食も夕食も特に制限がないからと食べ過ぎてしまうことです。
朝バナナダイエットは、あくまでも朝食のカロリーを低く抑えるという置き換えダイエットの一種ですから、置き換えた分を帳消しにするほど食べ過ぎては意味がありません。
朝バナナダイエットの主眼は、朝・昼・夜の3食でカロリーオーバーしてしまう食生活を送っている人が、朝食を低カロリーに抑えることで、1日の摂取カロリーの合計を調整することです。
ですから、朝だけ意識すればよいのではなく、昼も夜も、適切なカロリーと栄養を摂取することを意識しなければなりません。
朝にバナナを食べてさえいれば、それだけで痩せる、という魔法のダイエット法ではないということですね。
朝食にバナナ、ダイエット効果なし?
さて、この朝バナナダイエットですが、効果がなかった、という口コミも少なからずあるようです。
やはり、一番の理由は上に述べたように、
「朝にカロリーを抑えた分、その反動で昼と夜に食べ過ぎてしまっている」
ということになるでしょう。
また、間食も大きな理由と考えられます。
朝に我慢した自分にご褒美とばかりに、昼や夜やおやつをドカ食いしてしまっては元も子もありませんよね。
他にも、始めてから日が浅い場合などが考えられます。
断食のような極端なカロリー制限ではない、比較的緩やかなダイエット法なので、効果が出るまでに時間が掛かるのですね。
体脂肪を1グラム減らすのに、7.2kcalの制限が必要です。
>カロリーとは?炭水化物・タンパク質・脂質の摂取量や体重との関係は?
なので、朝バナナダイエットだけで300kcalくらい減らしたところで、1日あたりせいぜい40グラムくらいの減量にしかならないのですね。
ですので、1週間程度では目に見える変化があるというわけではありません。
しかし、1ヶ月も続けると、40グラム×30日=1.2キログラムの減量です。
半年で7キロ、1年で15キロ近くも痩せられる計算になります。
ですので、朝バナナダイエットは、数ヶ月単位でコツコツと継続していくことが肝心です。
もちろん、その間も、1日の栄養が偏ったり、カロリーが極端にオーバーしたり不足したりしないように、昼食や夕食にも気をつけなければなりません。
そのコントロールがしっかりできるのであれば、有効なダイエット法と言えるでしょう。
なお、朝バナナダイエットに似たものに、単品ダイエットというものがありますが、こちらは3食とも同じものだけを食べ続けるという、より極端なダイエット法です。
バナナならバナナだけ、リンゴならリンゴだけを食べ続けるというものです。
カロリーを大幅に制限できるので、短期間に急激に体重を落とせますが、その分リスクも大きいです。
こちらの記事にそのリスクについて述べられていますので、興味があったらご覧ください。